コンタクトレンズは何でできてる?コンタクトレンズの成分と歴史

コンタクトレンズは、角膜に直接接触させて使用するレンズのことで、主に視力補正のために使われています。視力補正以外としては検査用や色や模様を付けることで瞳の印象を変えるファッション目的に使用されるものも販売されています。

角膜に直接接触させて使用するレンズそのものは、19世紀には考えられており、1911年にはドイツのカール・ツァイスで製品化されていますが原料がガラスであったことから角膜の曲率に合わせるためには多くの形を用意する必要があるものでした。その後も開発は行われ装着のしやすさなどの向上が図られ、アメリカではアクリル樹脂であるPMMAを使ったものが使われるようになるなど、次第に利用者が増えていきます。

現在ではハードレンズとソフトレンズの2種類があり、さらに長時間の使用でも目を疲れさせないようにするために酸素透過性を向上させた素材が使われるようになっています。ハードレンズの素材としてはメタクリレートが使われ、含シリコンメタクリレート(SiMA)と含フッ素メタクリレート(FMA)が主流となっています。ソフトレンズではボリ-2-ヒドロキシエチルメタクリレート(P-HEMA)とシリコーンハイドロゲル(TRIS、SiGMAなど)が使われてるようになっていますが、このうち画期的な素材としてはシリコーンハイドロゲルです。

シリコーンハイドロゲルは、低含水率でありながら酸素透過性がよく目に掛ける負担が軽いことが挙げられます。含水率が低いほど目の乾燥を抑えることができるのでつけ心地も良いメリットもあります。